虫歯を治しても、歯は元には戻らない 知っておいてほしい虫歯の本当の話
皆様、こんにちは!院長の大内です。
「虫歯が治った!」と思った瞬間、実は歯の一部が永遠に失われています。今日はそのことを、できるだけ正直にお伝えしたいと思います。少し怖い話ですが、これを知っているかどうかが、将来の歯の運命を大きく変えます。
■ 虫歯は、自然には治らない
まず大前提として、虫歯は自然に治りません。
超初期の虫歯であれば、歯の表面が白く濁った状態(白濁)として現れ、フッ素などを使った再石灰化によって修復されることがあります。この段階ならまだ間に合います。
しかし、歯に実際に穴が開いたり欠けたりする「実質欠損」が起きてしまうと、もう自然に元に戻ることはありません。風邪のように、自然治癒で回復するということが、歯では起きないのです。
■ 「虫歯治療」とは何をしているのか
では歯科医院での虫歯治療とは何をしているのでしょうか。
虫歯になった部分を削り取り、その穴を人工の詰め物で塞いでいます。見た目はきれいになり、痛みもなくなる。一見、健康な歯が戻ってきたように見えます。
でも実際には違います。
生えたばかりの歯を100%の状態とします。そこに虫歯ができて10%が虫歯になったとします。治療でその10%を削り取り、人工物で埋める。治療後の歯は、「自分の歯90%+人工物10%」という歯になるのです。
元の100%の歯には、二度と戻りません。
■ 治療した歯は「虫歯にならない歯」ではない
そして、ここが最も大切なポイントです。
治療が終わった歯は、虫歯にならない歯になったわけではありません。
虫歯の原因となる病原菌が口の中に残っている限り、また同じ歯が虫歯になる可能性があります。人工物の詰め物自体は虫歯にはなりませんが、その周囲に残っている自分の歯の部分は、虫歯菌の標的になり続けます。
もし再び虫歯になったら、どうなるでしょうか。
残っていた90%の自分の歯の部分がまた虫歯になり、さらに削る。治療後は「自分の歯80%+人工物20%」になる。これを繰り返すたびに、自分の歯はどんどん少なくなっていきます。
■ 繰り返すと、歯はどうなっていくのか
虫歯を繰り返していくと、やがて歯だけでは対応できなくなります。神経まで虫歯が達すると、神経を取り除いて人工物に置き換える根管治療が必要になります。さらに歯の大部分が失われると「差し歯(クラウン)」となり、歯全体を人工物で覆う形になります。
半分以上が人工物になった歯は、もう赤信号です。その歯の寿命は長くありません。最終的には抜歯という選択肢しか残らなくなります。
つまり虫歯治療とは、一見歯を「治している」ように見えて、実は治療のたびに自分の歯を少しずつ人工物に置き換えていく作業なのです。
■ だから「繰り返さないこと」が全てと言っても過言ではない
この話を聞いて、ゾッとした方もいるかもしれません。
でも逆に考えれば、虫歯を繰り返さなければ、この悪循環には入らないということです。
そのためには、虫歯になった「原因」を取り除くことが必須です。磨き残しの場所を把握する、プラークを適切に除去する習慣を作る、定期的なクリーニングでリセットする。このブログでお伝えしてきたことは、すべてこの「繰り返さない」ための手段でもあります。
治療が終わった日は、歯が完全に元に戻った日ではありません。自分の歯を守り始める日のスタートラインです。
「また虫歯になってしまった」を繰り返さないために、川口かぼちゃ歯科は原因から一緒に向き合っていきます。気になることがあれば、いつでもご相談ください。
それでは、次回の更新もお楽しみに。
