食事のとき、いつも同じ側で噛んでいませんか? 片噛みが体に与える意外な影響
皆様、こんにちは!院長の大内です。
今日の食事を思い出してみてください。右と左、どちらの歯を使って食べていましたか?
「考えたことがなかった」という方が多いと思います。実は、片側の歯ばかりで噛む「片噛み(偏咀嚼)」は、お口だけでなく全身に思わぬ影響を与えることがあります。
■ 片噛みとは
食事の際に、右または左どちらか一方の歯ばかりで噛んでしまう癖のことです。
本来、食べ物は前歯でかじり取り、左右の奥歯でバランスよくすり潰して食べるのが理想です。ところが、気づかないうちに片側ばかりに頼る癖がついてしまっているケースは少なくありません。
■ なぜ片噛みになるのか
ほとんどの場合、片噛みは何らかのきっかけから始まります。
虫歯や知覚過敏で痛む歯があると、無意識にその歯を避けて反対側で噛むようになります。詰め物や被せ物が取れたまま放置していると、その部分が噛みにくくなり自然と反対側に頼ります。歯が抜けたまま補わずにいる場合も同様です。
また、歯並びや噛み合わせの問題で、そもそも片側ではうまく噛み砕けない場合もあります。
「痛いから反対側で噛む」という一時的な対処が、やがて何年もの習慣になってしまう。これが片噛みの多くのパターンです。
■ 片噛みが体に与える影響
片側だけで噛み続けると、様々な問題が生じてきます。
よく噛む側の歯が傷む
いつも使う側の歯はすり減りやすく、ヒビや亀裂が入るリスクが高まります。一方、噛まない側の歯は唾液による自浄作用が低下し、プラークが溜まりやすくなって虫歯や歯周病のリスクが上がります。つまり、よく噛む歯も噛まない歯も、どちらも別の形で傷みやすくなるのです。
顔の左右差が出てくる
よく噛む側の筋肉ばかりが発達し、反対側が使われないため、顔の筋肉に左右差が生まれます。口角の高さの違い・ほうれい線の深さの差・目元のわずかな非対称……長年の片噛みが少しずつ顔の輪郭に影響することがあります。
顎関節症になりやすい
片側の顎関節だけに負担がかかり続けると、顎関節症を引き起こすことがあります。口を開けるとカクカク音がする、顎が痛む、口が開けにくいといった症状が出る場合は要注意です。
肩こり・頭痛・姿勢の歪みにもつながる
顔の筋肉のアンバランスは首・肩の筋肉の緊張にも波及します。片噛みが長く続くと、肩こりや頭痛の原因になるだけでなく、全身の姿勢の歪みにつながることもあります。
■ 自分で確認する方法
食事中に少し意識してみてください。固いものを食べるとき、自然と右と左どちらに向かっていますか?
鏡で口角の高さを確認してみるのも一つの方法です。左右の口角が明らかにずれている場合は、片噛みが顔の筋肉に影響している可能性があります。
■ 片噛みを改善するためにできること
まず最も重要なのは、原因となっている歯の問題を解決することです。虫歯の治療、取れた詰め物や被せ物の修復、失った歯の補綴……こうした歯の問題が解決するだけで、自然と両側で噛めるようになることがあります。
「片噛みを直そう」と意識するだけではなかなか癖は変わりませんが、痛みや不具合という「原因」がなくなれば、体は自然と均等に噛もうとします。
自宅でできる練習として、普段あまり使っていない側でガムを噛む習慣をつけることも効果的です。就寝前に5〜10分、苦手な側だけでガムを噛んでみてください。
■ 「詰め物が取れたまま」が一番もったいない
片噛みのきっかけとして特に多いのが、「詰め物が取れたまま放置している」ケースです。
「また取れるから」「痛くないから」と後回しにしているうちに、反対側の歯への負担が蓄積し、顔の歪みや全身の不調へとつながっていきます。
詰め物が取れたら早めに歯科へ。小さなことを早めに対処することが、長い目で見て歯と体の両方を守ることになります。
気になることがあれば、ぜひ川口かぼちゃ歯科でご相談ください。
それでは、次回の更新もお楽しみに。
