動物の歯って面白い! サメは何千本、ゾウは6回生え替わる
皆様、こんにちは!院長の大内です。
今日はちょっと楽しい雑学をお届けします。テーマは「動物の歯」です。
「先生、動物って虫歯になるの?」とお子さんに聞かれたことはありませんか?実は動物の歯の世界、知れば知るほど驚くことばかりです。子どもと一緒に読んでいただけたら嬉しいです。
■ 人間の歯は「一生に一度だけ」生え替わる
まず基本のおさらいから。人間の歯は乳歯が20本、永久歯が28〜32本(親知らずを含めると32本)。そして乳歯から永久歯へと、一生に一度だけ生え替わります。
これは哺乳類の中では「二生歯性(にせいしせい)」と呼ばれる特徴です。一度しか生え替わらないからこそ、永久歯を大切にしなければならないのです。
では、他の動物はどうなのでしょうか?
■ サメは一生で何千本もの歯を使い捨てる
サメの歯は「多生歯性(たせいしせい)」と呼ばれ、なんと一生のうちに何千本もの歯が生え替わります。
口の中には歯が何列も後ろから前へと並んでいて、まるでベルトコンベアのよう。前列の歯が折れたり抜けたりすると、すぐ後ろから新しい歯がせり出してきます。種によっては2〜3日ごとに生え替わるものもあるとか。
ホホジロザメは上下合わせておよそ300本、ジンベエザメにいたっては3,000本以上の小さな歯を持ちます。一生の間に使う歯の総数は数万本に達するとも言われています。
「歯が何度でも生え替わるなら羨ましい!」と思うかもしれませんが……人間にその仕組みがないからこそ、一本一本の歯を大切にしなければならないのです。
■ ゾウの臼歯は一生に6回生え替わる
ゾウの歯は独特の仕組みを持っています。
あの長い牙は実は「切歯(前歯)」で、一生伸び続けます。一方、食べ物をすりつぶす臼歯は、乳歯3本・永久歯3本の計6本が順番に「生えては抜ける」を一生に6回繰り返します。
1日に150kgもの植物を食べ続けるゾウにとって、臼歯は文字通り命がけの道具。6回目の臼歯が使い果たされると、それ以上食べられなくなり、老いたゾウはそのまま死を迎えます。「歯の寿命=ゾウの寿命」と言っても過言ではないのです。
■ カタツムリの歯は約12,000本
「世界で一番歯の多い動物は?」と聞かれたら、サメやワニを思い浮かべるかもしれません。でも正解はカタツムリです。
カタツムリは「歯舌(しぜつ)」という器官を持っていて、1列80本が約150列並んでおり、合計で約12,000本もの歯を持っています。コンクリートに含まれるカルシウムまで大根おろし器のように削り取って食べるほどの優れものです。見た目からは想像もできませんよね。
■ ウサギやネズミの歯は一生伸び続ける
げっ歯類と呼ばれるウサギやネズミの前歯は、一生涯伸び続けます。だいたい3〜4日で約1ミリ伸びるとも言われています。
硬いものを噛み続けることで歯がすり減り、ちょうどいい長さに保たれる仕組みです。硬いものを噛まずにいると歯が伸びすぎて口が閉まらなくなってしまいます。「かじる」ことが健康維持に直結しているのです。
■ 野生動物は虫歯にならない
「動物って虫歯になるの?」という疑問に答えると、野生動物は自然の食べ物を食べている限りほとんど虫歯にならないと言われています。
虫歯の原因は砂糖(糖分)を餌にして繁殖する細菌です。自然界には精製された砂糖がないため、虫歯菌が増えにくい環境にあります。
ただし、肉食動物は骨をかじったりけんかで歯を折ったりして、そこから歯が傷むことはあるようです。ゾウも動物園で管理された食事をしていると虫歯になるケースもあるとか。
■ 人間の歯は「一度きり」だからこそ大切に
こうして動物の歯を比べてみると、人間の歯の「一度しか生え替わらない」という特徴がいかに特別であるかがよく分かります。
サメのように何度でも生え替わればいいのに……と思いますが、残念ながら人間にはその機能がありません。だからこそ、今ある永久歯を大切に使い続けることが何より重要なのです。
「動物みたいに歯が何本も生えてきたらいいのに」とお子さんが言ったら、「だから歯磨きが大事なんだよ」と話してあげてください。
それでは、次回の更新もお楽しみに。
