秋の食材で「よく噛む」食育を お口の発達を育てる旬の食べ方アイデア
皆様、こんにちは!院長の大内です。
9月に入り、少しずつ秋の気配を感じる季節になってきました。この時期はさつまいも・れんこん・きのこ類・さんま・栗・梨・ぶどうなど、噛み応えのある食材が旬を迎えます。
秋の食材は「よく噛む食育」にうってつけのものが多いのが特徴です。今日は、福岡市健康増進課の管理栄養士が提案している「自然と噛む回数が増える調理の工夫」も参考にしながら、歯科医師としての視点を交えてお伝えします。
■ 「よく噛む」ための調理の工夫4つ
まず大前提として、管理栄養士が提案している「自然と噛む回数が増える工夫」をご紹介します。難しいことは一つもありません。
1. 食材をいつもより少し大きめに切る
2. 食物繊維の多い食材を取り入れる
3. 歯応えの異なる食材を組み合わせる
4. 味付けを薄めにする
「4. 薄味にする」は意外に思われるかもしれませんが、薄味にすると「素材のうま味や甘みをしっかり味わおう」という気持ちが働き、自然と噛む回数が増えるそうです。
このブログでもお伝えしてきた「食材を大きく切る」とも一致します。みじん切りや薄切りに比べ、一口大に大きく切ると飲み込める大きさになるまで噛むことになり、自然とゆっくり食べることにつながります。
■ 秋の食材を使った食育メニューのアイデア
さつまいも(焼きいも・スティック)
秋の食育の定番といえばさつまいもです。食物繊維が豊富で噛み応えも十分。ホイルに包んでオーブンで焼いた焼きいもは、自然な甘みを味わいながらよく噛む練習になります。スティック状に切って素揚げや素焼きにすると前歯でかじりつく練習にもなります。
れんこん(ザクザク食感)
9〜10月が旬のれんこんは、食物繊維が豊富で噛み応え抜群の食材です。薄切りにして炒めるだけでもシャキシャキとした食感が楽しめます。「穴が開いてるね、なんで?」と話しながら食べると食への興味が広がります。きんぴらにすれば、噛めば噛むほど旨みが出る一品になります。
きのこ類(食感の宝庫)
しいたけ・まいたけ・えのき・しめじなど、9月はきのこが最もおいしい季節です。きのこは種類によって食感がまったく異なるため、複数を組み合わせると「歯応えの異なる食材を組み合わせる」という工夫が自然にできます。炒め物や炊き込みご飯に加えるだけで噛む回数が増えます。
梨(前歯でかじりつく)
秋の果物の代表格、梨はシャリシャリとした独特の食感が魅力です。大きめにカットして前歯でかじりつかせることで、咬断運動(こうだんうんどう)の練習になります。小さく切りすぎず、あえて大きいまま渡してみてください。
切干大根(噛み応えの王様)
年中使える食材ですが、特におすすめしたいのが切干大根です。干すことで水分が抜けているため噛む回数が自然と増えます。ツナとマヨネーズで和えると子どもでも食べやすく、準備も簡単です。
■ 「噛む」ことで全身に広がる効果
よく噛んで食べることには、食べ過ぎ防止・脳の活性化(子どもの知育)・唾液の分泌促進(虫歯・歯周病予防)・消化吸収の向上・ストレスの低減など、様々な効果があります。
歯科医師としてここに加えるとしたら、「顎の骨の発達を促す」「口腔周囲筋を育てる」ということです。よく噛む習慣が、歯並びや口腔機能の発達にも深くつながっているのです。
■ 食卓での会話が「噛む速度」を落とす
もう一つ大切なのが、食事中の「会話」です。話しながら食べると、自然と食べるスピードが落ちます。テレビを消して「今日学校どうだった?」「この食材、なんて名前か知ってる?」と話しかけながら食べる食卓が、最高の食育の場になります。
秋の旬の食材を使って、よく噛む食卓を楽しんでみてください。「よく噛む」習慣が、お子さんの体もお口もしっかり育ててくれます。
それでは、次回の更新もお楽しみに。
