歯ぎしり、そのまま放置していませんか? 音がしないから大丈夫、は危険です
皆様、こんにちは!院長の大内です。
「寝ている間に歯ぎしりをしているよ」と家族に言われたことはありますか?あるいは朝起きた時に顎が疲れていたり、こめかみが痛かったりすることはないでしょうか。
歯ぎしりは、本人がなかなか気づきにくいにもかかわらず、歯や顎に大きなダメージを与え続ける習慣です。今日は、歯ぎしりの種類・原因・歯への影響・そして対処法についてお話しします。
■ 歯ぎしりには3種類ある
歯ぎしりというと「ギリギリ」という音をイメージする方が多いと思いますが、実は3種類あります。
グライディング(歯をこすり合わせる)
上下の歯を横にこすり合わせる、いわゆる「ギリギリ」という歯ぎしりです。最も音が出やすいタイプで、家族に指摘されて気づくことが多いです。歯がすり減るスピードが早く、歯の高さが低くなっていきます。
クレンチング(噛みしめる)
上下の歯をぐっと強く噛みしめる動作です。音がほとんど出ないため、家族にも気づかれにくく、本人も自覚しにくいのが特徴です。「音がしないから歯ぎしりはしていない」と思っている方でも、実はこのタイプの歯ぎしりをしていることがあります。
タッピング(歯をカチカチさせる)
上下の歯を小刻みにカチカチと当てる動作です。3種類の中では比較的少ないタイプです。
■ 歯ぎしりの力は想像を超える
食事中に食べ物を噛む力は、体重のおよそ1割程度と言われています。しかし歯ぎしりの際には、その何倍もの力がかかります。しかも食事中と違って食べ物がクッションの役割を果たさないため、歯や顎への衝撃がダイレクトに伝わります。
歯ぎしりを長年続けると、歯の表面がすり減って平らになる、歯の根元がくさび状に欠ける(くさび状欠損)、歯が割れる・ひびが入る、詰め物やかぶせ物が外れやすくなるといったダメージが蓄積していきます。
さらに歯だけでなく、顎関節への負担も大きく、顎関節症・肩こり・頭痛・耳鳴りなどの全身症状に発展することもあります。
■ なぜ歯ぎしりをするのか
歯ぎしりの原因はまだ完全には解明されていませんが、主に以下の要因が関係していると考えられています。
ストレス・緊張
日中のストレスや緊張が、睡眠中に歯ぎしりという形で発散されると考えられています。仕事が忙しい時期や、心配事がある時期に歯ぎしりが増えるという方は多いです。
噛み合わせのずれ
歯並びや噛み合わせに問題があると、歯ぎしりが起きやすくなることがあります。
飲酒・喫煙・カフェイン
アルコールやカフェインは睡眠の質を下げ、歯ぎしりを悪化させることがあります。
TCH(歯牙接触癖)
以前の記事でもお話ししたTCH(日中に歯を噛みしめる癖)との関連も指摘されています。日中の習慣が夜間の歯ぎしりにつながることもあります。
■ 歯ぎしりのチェックサイン
以下の項目が当てはまる方は要注意です。
・朝起きると顎が疲れている・こわばっている
・こめかみや頭が痛い
・歯が以前より短くなった気がする
・冷たいものがしみる(知覚過敏)
・詰め物やかぶせ物がよく外れる
・家族に歯ぎしりを指摘されたことがある
■ 対処法 マウスピース(ナイトガード)
歯ぎしりを完全になくすことは難しいですが、歯へのダメージを防ぐ方法があります。それが「ナイトガード(マウスピース)」です。
寝る時にマウスピースを装着することで、上下の歯が直接ぶつかるのを防ぎ、歯や顎への衝撃を和らげます。歯のすり減りを大幅に軽減でき、詰め物や被せ物の脱落も防ぎやすくなります。
ナイトガードは保険診療で作製することができます。「歯ぎしりが気になっている」という方はぜひご相談ください。
■ ストレスケアも大切
マウスピースは歯を守る「防具」ですが、根本的な原因であるストレスのコントロールも重要です。入浴・軽い運動・深呼吸・良質な睡眠など、日常のストレスを軽減する習慣も、歯ぎしりの改善につながります。
また以前ご紹介したTCHの改善(「鼻の下を伸ばす」「歯を離して」という意識)も、夜間の歯ぎしりの軽減に効果があると言われています。
「朝起きると顎が疲れている」「歯ぎしりを指摘されたことがある」という方は、ぜひ川口かぼちゃ歯科へご相談ください。お口の状態を確認した上で、最適な対処法をご提案します。
それでは、次回の更新もお楽しみに。
