根管治療を受ける前に知っておいてほしいこと ラバーダムという「当たり前」の話
皆様、こんにちは!院長の大内です。
突然ですが、一つ質問させてください。
「根管治療(歯の根っこの治療)を受けたことがある方」の中で、「ラバーダムというゴムのシートを歯にかけて治療を受けた」という方は、どのくらいいらっしゃるでしょうか。
おそらく、それほど多くないのではないかと思います。
■ ラバーダムは「世界標準」なのに、日本ではあまり使われていない
ラバーダム防湿とは、根管治療の際に治療する歯だけをゴム製のシートで覆い、唾液が根管の中に入り込まないようにする処置です。
世界の歯内療法(根管治療の専門分野)のガイドラインでは、ラバーダムの使用は「必須」とされています。アメリカやヨーロッパの歯科大学では、ラバーダムなしに根管治療を行うことは「不完全な治療」とみなされるほどです。
ところが日本の歯科医師全体でラバーダムを使用しているのは、わずか約5%。歯内療法を専門とする学会の会員でも、約25%にとどまるというデータがあります。
なぜこれほど使われていないのか。答えはシンプルで、「保険診療でラバーダムを使っても、その費用を請求できないから」です。使えば使うほど時間もコストもかかる。それが現実です。
■ ラバーダムなしの根管治療は何が問題なのか
根管治療の目的は、細菌に感染した根管の中を徹底的に清掃・消毒し、再び細菌が入り込まないよう封鎖することです。
お口の中の唾液1mlには、数億個の細菌が含まれています。ラバーダムなしで治療を行うと、この細菌だらけの唾液が治療中に根管の中に流れ込んでしまいます。どんなに丁寧に根管を清掃しても、治療中に細菌が入り込んでは意味がありません。
「以前に根管治療をしたのに、また同じ歯が痛くなった」という経験をお持ちの方は、こうした感染が原因である可能性があります。
■ それでも当院がラバーダムを使い続ける理由
当院では、ラバーダムが保険適用外であっても、追加の費用をいただくことなく、可能な限りすべての根管治療で実施しています。
「当たり前のことを当たり前にやる」ただそれだけです。
世界標準の感染対策を、保険診療の中でも行うことが、当院のこだわりの一つです。ラバーダムを使うことで治療の時間は少し長くなりますが、その分だけ再発のリスクを下げることができます。
一本の歯を何度も治療し直すことの患者様への負担を考えれば、最初からきちんとやる方が結果として皆様のためになると信じています。
■ 治療の質は、見えないところに宿っている
根管治療は、歯の内部を扱う処置のため、患者様には何をしているか見えません。だからこそ、見えないところで何をしているかが、その医院の姿勢を表していると私は思っています。
当院ではラバーダム以外にも、根管内の消毒に使う薬剤や器具の選択、治療の精度を高めるための取り組みを、保険診療の中でも妥協せず行っています。
「根管治療が必要と言われた」「以前治療した歯がまた痛くなってきた」という方は、ぜひかぼちゃ歯科へご相談ください。治療の進め方や当院のこだわりについて、丁寧にご説明します。
一度しかない大切な歯を、できる限り長く守るために。今日も妥協なく治療に向き合っています。
それでは、次回の更新もお楽しみに。
